ラオ・シャンロンが砦に攻め込んできた。
老山竜<ラオ・シャンロン>――その名の通り、山のように大きな4足歩行の竜だ。
これほどまでに巨大な竜が街に到達したら……
ゾクリと背筋に悪寒が走る。
ダメだ。
思い描かれる想像はどれも悲惨なものばかりだ。
倒壊する家屋。
割れる道。
食材屋のおばちゃんも、
素材屋のスパーキンじじぃも、
ギルドのお手伝いをするあの娘も、
そしてハルカも、
皆……消える……
ダメだ。それは……それだけは許容できない。
己の武器を握る手に力が入る。
恐怖ではない。
勇気でもない。
これは……決意だ。
守ってみせる。
この砦も、おばちゃんも、クソじじぃも、名も知らぬあの娘も、ハルカも、
大好きなあの街を――。
ふと見回せば、仲間が3人、武器を携え立っている。目には自分と同じ光を宿し。
地響き。
かすかに聞こえていたそれは、次第に音量を増し、遂には体を揺さぶるほどの振動となる。
ラオ・シャンロンの頭が見えた。
とてつもなく……でかい……。
体を持ち上げ、後ろ足の2本で立ち上がった姿はまさにゴジラだ。
趣味を丸出しで言えば、デスザウラーだ。首長すぎ。
奴は脇の高台に立つこちらには目もくれず、砦への道を突き進んでいく。
いいだろう。
見せてやる。
俺たちの――力を……ッ!!
< POEの日記へ続く(てか戻る) >